アジャ井上球団創立1年目以来の開幕4番 開幕4番に決定だ。ロッテのアジャ・コングことドラフト5位の井上晴哉内野手(24=日本生命)が2試合2打席連続となる2号本塁打を含む3安打で打率を4割3分5厘とし、新人ではドラフト制後初のオープン戦首位打者に輝いた。試合後、伊東監督が開幕4番を明言。実現すれば新人ではチーム史上、1950年、球団創立1年目の戸倉勝城(毎日)以来の快挙となる。これでオープン戦全日程を終え、セ、パ両リーグは28日に開幕する。  アジャ井上は戸惑ったようなしぐさで打球を目で追った。2回先頭でナーブソンの内角直球をフルスイングすると、滞空時間の長い高い放物線を描いて左翼ポール際のスタンド中段まで飛んでいった。「アレッと思いました。きのうのようなライナーが多いので、あんな打球は初めてなんです。クルッと体が勝手に回りました。ダーンと行きましたね」と珍しい弾道を振り返った。  上からたたく-。今のテーマを自然に実践できた。前日22日のヤクルト戦で、バックスクリーンを直撃する待望のオープン戦初アーチが飛び出した。43打席もかかり、やはり気にならなかったと言えばウソだった。「きのうの1本で楽になった。打席の中での構え方というか、心構えですね。それができた」と表現した。余裕が生まれ、練習通りのスイングができた。  実戦で最高の結果を出せたのは、苦しいキャンプを乗り切れたからだ。114キロの体には走り込みが多い基礎練習はきつかった。「そういうのが生きてきたんでしょうね。今はキャッチャーとの駆け引き、読み合いも楽しい」と言えるまでになった。  刺激は日本生命から入団したチーム内外の同僚や、中大の先輩の報道だ。「目につくんです。巨人のネタなら阿部さん(中大)や小林(日生)。頑張っているなと励みになる」と言う。今回対戦した中大の大先輩、ヤクルト小川監督からは「リーグが違うからどんどん打て」とハッパをかけられた。素直に? 目の前で2戦連発で応えてみせた。  伊東監督は試合後、「使いましょう! 4番で」と初めて明言した。「ルーキーらしからぬ活躍を見せてくれている。チームに早くなじんだのが一番の要因でしょうね」と評価した。オープン戦で4番に座ると8試合で29打数14安打の4割8分3厘、2ホーマー。開幕ダッシュは型破りな新人のバットにかかってきた。    
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